10年のカタチ ―論文雑感2―
僕がものづくり塾で活動に参加し始めたのは、1999年3月。つまり、今月でちょうど10年の節目を迎える。
僕のNPOとしての活動は、Webを通した「縁づくり」そのものといってもいいかもしれない。まだ、NPOがホームページを持つことが珍しかった頃から、ものづくり塾の活動をホームページで積極的に情報発信し続けた。その結果、職人さんやNPOの方々はもちろん、学生さん、起業家の方や大学の先生まで、僕の会社生活では決して得られない様々な縁を得ることができた。僕の活動は、Webなしでは考えられなかった。
10年の間に、NPOのあり方は少しずつ成熟してきた。ネット環境は、ただのホームページから「Web2.0」時代を経て、「クラウド化」へと進化し続けている。そして、それらを取り巻く現実社会は、消費社会の限界を露わにし始めた。
僕らを取り巻く環境は変わり続ける中で、僕のやりたいことは、一貫して社会になにかを伝えることだった。ただの独り言ではなく。だから、ブログミーツだった。社会に対して、一人一人の市民がなにかを伝えることで、社会を動かそうとするブログミーツのコンセプトは、僕にWebの使い方を提言してくれていた。
だからこそ、論文にしたいと思った。この論文は、僕のこの10年のひとつのカタチなのかもしれない。