2008年9月28日

心に響くもの

エンドロールが終わっても鳴り止まない拍手に、「最高の最終日ですな」という言葉とともに彼は再び現れた。そして、最後の曲を、一言一言確かめるように、丁寧に歌い上げた。

その歌声を、浴びるように、全身で受け止める。今、そこにいる彼の歌声は、僕らの中にあるものと共鳴し、僕らの心を大きく震わせた。

僕らは、その言葉を、かみ締めるように生きているのかもしれない。彼の伝えたいことは、歌を通して、僕らの心の中に根付いているようだ。その言葉たちは、リズムや旋律と一体になって、僕らの身体的感覚として強く記憶されている。僕らの中に何年もかけて育んできた感性は、この時、めいいっぱいの輝きを見せる。一瞬も陰ることなく。

そんな時間は、いつまでも続くわけではない。
「また会おうぜ!」と言葉を残して、彼はステージを降りていった。感動的な夜だった。

さあ、リアルな現実に戻っていくのだ。
「明日は何が待ってるんだろう。」

2008年9月17日

がんばっても、がんばっても、

「がんばっても、がんばっても、結局がんばり続けるしかないんだよな。」
あのジジィが60歳を迎える前に話した言葉だ。

結局、そうなのかもしれない。何かをつかもうとして、がんばって、がんばって、そこに到達したと思っても、人生はそこで終わらない。テレビドラマなら、そこでハッピーエンドだけど、実際の人生はまたそこから、連綿と続いていく。だからその後、がんばるのをやめるわけにはいかない。挫けそうになっても、少し報われても、がんばり続けるしかない。報われるのを期待してるわけじゃない。今までそうしてきたから、そうやって生きていくことしか知らないだけだ。

そうやってディテールを積み重ねることで、様々な人との縁ができ、まだまだ発見もあり、少なからずなにかを掴めたような気にもなる。でもやっぱり、ゴールじゃない。終わらない。今、僕らが見ているゴールは、プロセスのひとつでしかない。人生は、そのプロセスを楽しむことなのかもしれない。

がんばって、がんばって、おもしろいことにいっぱい出会っていこう。