2011年7月25日

夏の印象


この日が決まってから、時はテアトロンに向かって流れて​いたような気にさせるほど、強烈な夏の印象。広く青い空と、船の行き交う瀬戸内の海と、それらをバックにしたステージの空気感を共有するために、僕らはまたこの場所へ集まった。出演者も、客席も、この空気感を全身で受け止める。彼は全力で歌いながら会場を駆け抜け、僕らはその姿を必死に追う。この日も、彼の声は僕らの心の奥まで突き刺さり、そしてやさしく包んだ。

あの年にして、衰えをしらないどころか、年を経るごとにハイパーさを増すパフォーマンスを出すのは並大抵のことではないだろう。「またここで会おうぜ!」という彼の言葉は、いつものあいさつではなく、確信に近い言葉のようにも感じた。また、彼はこの場所で歌う機会を創れるように活動を続けるだろう。僕らもまた彼に会えるように、生きていく。そうすれば、きっと、その日は来る。

テアトロンの夏は、たそがれの夕日と、携帯のフラッシュと、花火と、そのプロセスすべてと渾然一体となって、僕らの心に強く刻まれる。

2011年3月27日

2010年度C-Media活動記録

■■■2010■■■

7/28(水)京都市市民参加推進フォーラム 部会
http://twilog.org/nyyas/date-100728
http://www.ustream.tv/recorded/8563324

7/29(木)京都市市民参加推進フォーラム 部会
http://twilog.org/nyyas/date-100729
http://www.ustream.tv/recorded/8583116

8/10(火)京都市市民参加推進フォーラム 部会
http://twilog.org/nyyas/date-100810
http://www.ustream.tv/recorded/8837306

8/26(木)京都市市民参加推進フォーラム 部会
http://www.ustream.tv/recorded/9156460
http://twilog.org/nyyas/date-100826

10/15(金)京都市市民参加推進フォーラム 本会
http://togetter.com/li/59861
(USTアーカイブなし)

10/24(日)龍谷大学政策学部設立記念シンポジウム
http://ustre.am/oZEi
http://togetter.com/li/62449

11/20(日)ー28(日)からまってん
http://www.youtube.com/watch?v=1FbgKdGEgm0

11/25(木)京都市市民参加推進フォーラム 本会
http://www.ustream.tv/recorded/11073234
http://twilog.org/nyyas/date-101125

■■■2011■■■
2/11(金)しみセン「楽しい動画づくりWS(1)」
2/13(日)しみセン「楽しい動画づくりWS(2)」

2/9(水)京都市市民参加推進フォーラム 市長への提言書提出
http://www.ustream.tv/recorded/12736908
http://www.youtube.com/watch?v=SE1I7JkKubc

2/12(土)おいしい未来計画「センキョをちょっと楽しもう@左京」
http://www.ustream.tv/recorded/12637588
http://togetter.com/li/100119

2/19(金)ふしみん「動画づくりミニシンポジウム」
http://www.ustream.tv/recorded/12792779
http://togetter.com/li/103741

2/26(日)ユースシンポジウム2011 分科会Dおよび全体会
【分科会D】「デジタルメディア世代のつながりかた」
http://bit.ly/YouthSympo2011D
http://togetter.com/li/105947
【全体会】「今を生きる若者に必要なもの」
(前半) http://bit.ly/YouthSympo2011all1
(後半) http://bit.ly/YouthSympo2011all2

3/05(土)ふしみん「動画づくり体験WS」
http://www.youtube.com/watch?v=b_nkageKrzo

3/06(日)しみセン「まちコトTV」
「一緒に探そう地域の元気の素」
http://www.ustream.tv/recorded/13123437
http://www.ustream.tv/recorded/13124565

3/12(土)まいまい京都「訪問!京都の仕掛け人(1)」
※たぶん 編集中

3/19(土)ふしみんMedia Pub M-1 Advance
http://www.ustream.tv/recorded/13419883
http://www.ustream.tv/recorded/13420331

3/21(祝)西本願寺門前町まちあるき
(しみセン×京都ものづくり塾×まいまい京都)
※たぶん 編集中
3/24 市民参加推進フォーラム 本会
http://togetter.com/li/115455
http://ustre.am/:UJZC

2011年3月19日

まちあるきの生中継

「一緒に探そう地域の元気の素」では、USTREAMのカメラを私が持って、同行した。まちあるきをしながら、地域の風景を流すだけでなく、参加者が不思議に感じたことやおもしろいと思ったものについて、インタビューしながら伺いながら撮影することができた。歩いて見ないとわからないスポットの発見を、遠隔地にいながら感じることができる。また、ただの風景ではなく、参加者の感想がタグとして付与されることによる新たな価値の創出があった。

地域の人に案内していただくことによって、地域に暮らす人の声を拾い上げ、彼らの息づかいを伝えることもできる。地域の人の中に蓄積された地域情報をリアルにわかりやすく伝え、顔の見える関係づくりのきっかけにもなる。様々な地域で事例を重ねることによって、地域の魅力アーカイブとしての可能性を感じさせるものだった。

地域と学生を繋ぐ

「まちコト2011」では、ワークショップ「一緒に探そう地域の元気の素」をコーディネートさせていただいた。地域のまちあるきを通して、学生など地域活動に興味を持つ人と地域活動に取り組む人のコミュニケーションの場をつくり、互いの感じ方や視点の違いを楽しもうという企画である。

自治会を中心とした地域活動は、主に地域の重鎮らによって担われてきており、その高齢化問題は深刻だ。若い世代の参画を呼びかけているが、今の態勢では若者に訴えかけられていない。他方、地域活動に関心を寄せ、何かしたいという思いを持っている学生もいるが、地域活動の実態もつかめず、自治会の方々との接点は見いだせずにいる。両者は互いにニーズを持ち合いながら、コミュニケーションの糸口をつかめずにいるのが実態だ。

自治会の人たちの入口を開き、学生たちにもわかる言葉で語りかける。簡単なことのようで、それを担う人材は少ない。だから、両者とつながりをもつ僕がそこを繋ぎたいと思う。思いは同じなのだから、互いの言葉さえ理解できれば、分かり合える可能性があるから。

これまでのやり方を続けてきた地域の人たちの中に、外部の人が入って行くには、デリケートな問題が多い。繊細に彼らの感情をくみ取りながら、思いを共有し、ひとつひとつ形にしていければと思う。

2010年12月31日

C-Mediaな一年

動画は意外と簡単につくれて、YouTubeにあげることも意外と簡単だよ、と教えられたのは、昨年12月のこと。僕ら自身の市民メディアとしての可能性に、心が躍った。そうして徐々に集まった仲間の活動に、C-Mediaという名前をつけ、まだ何もしていないのに、その人格をつくってきた。でも、C-Mediaは「実践事例研究会」であり、組織じゃない。ただのラベル。個々に情報発信している人の活動に、C-Mediaという名前をつけて、あたかも盛り上がっているかのように見せてきただけのこと。実態があるようで、実はない。でも、こうして構想を語り、実践事例をひとつひとつつくっていくことで、その輪郭が人々の中に構築されていった。

できる限り曖昧に、できるかぎり緩く、でも広く、あらゆる場面に顔を出し、市民メディアの可能性を探し続けてきた。自分の問題意識に響き、メディアを使うことによって、新たな可能性を生みうるものは、積極的に関わっていった。小さな活動の集合体は、外部連携と寄生により、少しずつ膨らんできた。個人ではなし得なかったことが、少しずつ形になり始めている。

2011年は、それぞれの活動を具体的な成果に落とし込み、持続可能な活動にしていなかければならない。安定的にサービスを提供し、責任を果たせることが求められてくる。C-Mediaは、新しいステージを迎えることになりそうだ。

2010年8月29日

C-Media Lab. kyoto とは

C-Mediaは、Citizen Media(市民メディア)活動を指す。もう少し補足すると、"Create Communication Culture with Citizen-Media" つまり、「市民メディアでコミュニケーション文化を創造する」ことをポリシーとする市民活動の総称として名付けた。実体はない。具体的な事務局を持つ組織ではなく、個々に市民メディア活動しているひとたちの集合体だ。

背景は、ソフトウェア、ハードウェア双方での技術進歩にある。TwitterやFacebook, USTREAMといったソーシャルメディアと呼ばれるソフトウェアの技術進歩に加えて、SmartPhoneやiPadといったデバイス革命の後押しにより、市民メディアによる情報の受発信が多くの人にとって身近になり始めた。映像による情報の発信は、特定の技術を持った人たちだけのものと思っていたが、気がつけば僕らのすぐ傍へ引き寄せることができるようになっていた。

昨年、YouTubeで情報発信するひととの出会いがあった。その後すぐに、市民活動として映像メディアの活用を試みようとする人と意気投合した。こんなひとたちが互いにエンパワメントし合い、市民による情報発信の気運を高められれば、市民メディア文化は進展するかも知れない、そんな可能性を感じた。技術進歩だけでは、メディアは普及しない。それを使う側のリテラシが必要。ICTを使う文化を育み、多くの人にわかりやすい形で提示することが必要だ。それがなければ、市民メディアはいつまでも特定の人たちのサークル活動の域を出ない。

市民メディアを掲げ、個々に活動している主体が連携を深め、悩みや課題を共有し合い、互いの事業に協力し合うことで、これらの活動は同時多発的に広がり、社会の動きとして認識される機会を得るのではないか。その仕掛けをつくりたい。

C-Mediaは、そのための研究所 "Lab." である。メディア活動の実践事例を研究しつつ、その技術的課題や場づくりのための課題を検証する。そして、個々の活動に "C-Media" というラベルを貼り、市民メディア活動としての認知性を高める。
市民メディアが孕(はら)む様々な可能性をにらみ、未来を描こう。未来を創ろう。

2010年5月9日

「NPO法人四条京町家」の設立

2009年7月頃、私たちに伝わってきたのは、四条京町家が京都市伝統産業振興館としての営業を、2010年3月末をもって終了するというニュースだった。四条京町家は、2002年から京都市が個人所有者から借りて、伝統文化や伝統産業などの情報発信基地として活用されてきた。京都市は財政難を理由に、今回契約の更新を見送った。

2010年4月から四条京町家はどうなるか、多くの人たちの関心事だった。この町家には、多くの観光客が訪れ、イベントごとに人々の縁を生み、これを取り巻く人々は数知れないものとなっていた。これまでに多くの市民団体が伝統文化の発信拠点として活用されてきたこの町家は、個人の所有物ではあるものの、もはやその枠を越えた「公共空間」となっていた。

しかし、この町家は貸会場として機能しながらも、利用者間および団体間の横の連携が図られることはこれまでになかった。この町家を大切に思い、愛してきた人たちの思いが共有、集約される機会はなかった。
せっかく、似たテーマ性を持ち、同じ場所を拠点に活動しているのだから、そんなひとたちのコンテンツやエネルギーは、集約できる部分があるはず。それは、これまでの個別の活動の延長ではなく、新しい「公共空間」を生み出す原動力になるに違いない、と信じていた。

そこで、この町家を取り巻く人たちの思いを共有し、これからのことを語り合う場を設けたのが2009年9月のこと。
それから数ヶ月にわたってミーティングを重ね、思いを共有できる人たちと新しい事業体をつくりあげるに至った。
市民主体で、伝統文化の情報発信拠点として「公共空間」を管理、運営していく試み。
2010年5月7日に、「特定非営利活動法人四条京町家」の設立が認証された。
まだまだ、課題は山積しているが、もう進むしかない。