奥三河の花祭
11/22~11/23に愛知県東部の奥三河、月地区の花祭を観に行ってきた。私の訪れた東栄町は、豊川ICから1時間半も車を走らせた山奥。まさに山あいの集落だ。
奥三河では、30近くある地区が11月から1月ごろのひと晩、花祭を催す。花祭では、4歳程度の子供から老年まで、様々な世代の人が交代で1回45分もある踊りを奉納し、無病息災、五穀豊穣を願う。日中から始まる踊りは夜を徹して行われ、翌日の夕方まで続けられる。なんと気の長い祭りだ。
この風習は、700年程度前から始まったものと言われる。こうした山あいの集落だからこそ、これまで続けてこられたのだろう。
しかし、ある集落では、今年「花祭を催すことができなくなった」と地域の人は言う。もちろん、過疎による担い手の減少が原因だ。ここでも、蝕まれる思いがした。「この祭りもなくなっていく」と気丈にも話す彼の思いはいかばかりか。
祭りを通して地域の人が集い、伝統工芸の技術が継承され、文化が伝えられていく。その連鎖を止めずに生かす術を打たねば。