2007年2月15日

「山紫水明」をまもる新しいかたち

いつも参加している大文字ボランティアの代表の方とじっくりお話しする機会を得た。彼はこの団体だけでなく、いくつもの活動を掛け持ちしている。その心はどこにあるのか、ただの送り火の運営ではないだろうことは容易に想像がついていた。

実際にお話ししてみて、彼のビジョンがよくわかった。大文字山の保全活動を通して、それをモデル事業として京都中の里山保全事業に展開させる考えだ。現状の大文字山での活動を通じて、一般ボランティアによる里山保全活動がどれほどの手間ひまとコストがかかるのかを計っている。そして、そのデータをもとに、京都市に働きかけるのだ。

今は、かつてと違って山を護る人が少なくなり、荒れ放題だ。新しいスタイルで山を守り、次世代に繋いでいくほかない。
京都が京都たる由縁は、「山」にあるといっても過言ではない。日本の最大の特徴である四季を強烈に感じることも、水脈が美しことも、周囲を山に囲まれてこそのことだ。その「山」とともに、私たちは自然と共生し、四季の生活を営んできた。京都は原点を忘れてはならない。

2007年2月4日

パラダイムの転換

アル・ゴア前米副大統領の映画「不都合な真実」は、詳細なデータと映像を通して、様々な角度から地球の現状を伝える。地球は、どうしてこんなになるまで放置されてきたのか、とやるせない思いにさせられる。私たちの生きる場を、自らの欲と傲慢のために潰していくなんて、愚の骨頂だ。

アル・ゴア氏は、アメリカで環境問題を訴え始めた頃、はやり周囲の理解はあまり得られなかったようだ。むしろ、変人扱い。えてして、パラダイムの転換期は、そういうものなのかもしれない。

でも、これから新しい時代が始まるのかも知れないと感じた。これまでの人類の歴史で、英知ある人々が不可能を可能にしてきたように、この問題も解決できるかもしれない。冷戦の終結、共産主義の崩壊に続いて、世界の価値観が大きく変わるかもしれない。いや、変えていかなければならない。
この問題はみんなで取り組まなければ、前に進まない。少しでも多くの人とこの問題を共有したいと思う。