2007年6月24日

「京都ものづくり講座」の可能性

昨日(6/23)は、京都ものづくり塾の総会だった。
1998年の活動開始以来、社会情勢は随分と変化を見せた。当時、兆候に過ぎなかった着物、町家などに代表される和文化を重視する風潮は、やや顕在化してきているようにも見える。そのなかで、停滞する活動をどういった方向へ導いていくかが課題となった。
「着物を着ていっても、いいものがわかってもらえない」、「使い手には、ものを大切に長く使う気持ちを忘れないでほしい」...以前からも話していたことだが、やはり、和文化を大切にする暮らしの理解は得られにくい。
ならば、ものづくり塾がそれを伝える場を講座を設けてみてはどうか。それを知りたいと思っても、それを教えてくれる場はほとんどないのが現状だ。それを欲する方たちと接する場をつくり、新しいユーザグループの構築につなげることができるのではないか?使い手でもあり、京都のものづくりをよく知る私たちだからこそ、多くの人に伝えていけるのではないかと思う。

2007年6月16日

地道な継続

今日の「文様ゐろは」には、埼玉からわざわざ参加してくださった方がおられた。だからというわけでもないが、今日は講師としての仕事にも力が入った。来られた方ががっかりしないように、それだけを考えていた。そして、その方は次回の申し込みもして帰られた。「次回は泊まりで来ます」と言い残して。参加者15名のうち、半数を数えた新たな他の参加者たちも喜んでくださっていた...と思えた。少なくとも、そう信じたい。参加者が新しい発見をして持ち帰ってくださるのは、この活動の醍醐味だ。

先日、あるカルチャー教室から文様講座開設の相談が舞い込んできた。文様にまつわる日本文化を広く伝える新たな機会かもしれない。
参加者が飲み悩むこともあったが、地道に続けてきたからこその新たな展開だ。一時期は苦しくても、信じたことは続けてみるものだ。

2007年6月10日

行く先は「持続可能な社会」

いつも祭り見学で参加している「京のまつり研究会」の総会が昨日(6/9)行われた。そして、その場で私がその幹事を拝命することが承認された。要は若い人にももっと入ってもらって、本会を維持継続していきたいということだろう。

これで、私の名刺には、5つ目の役名が付け加わった。一見、ばらばらに存在しているように見えるこれらの活動は、「持続可能な社会」づくりの一部機能を担っており、互いに連携している。

  • 京都ものづくり塾 西陣分校」は、私の原点だ。今の社会での伝統産業、伝統工芸とそれを取り巻く職人環境の有り様を取材し、社会に問い直す。
  • 図案塾 講師」として、染織や工芸作品に見られる日本の文様、色彩に込められた日本文化の根底にある精神性とそれを味わう心を伝える。
  • 「京のまつり」はそれらの集合体であるともいえる。まつりの懸飾品には、伝統工芸品や伝統技術は欠かせない。もちろん、そこに住む人々が一体とならなければ、祭りは成立しない。数百年にも渡って継続されてきた祭りが日本のいたるところにある。これらを支えてきた人たちの叡智を伝え、これからのスタイルを構築する必要がある。
  • 「京都検定を歩こう!」では、京都の文化財とそれらをとりまく町に実際に行って、見て、識るために、フィールドワークを行う。
  • そして、最後に「ブログミーツカンパニー」。企業と対峙して、「持続可能な社会」づくりの共通のキーワードとして、「環境」は切っても切り離せない。

これからは、さらに時間を有効に使って活動を充実したものにしていくことが必要となる。ここから、新しいものを生み出せると信じている。